空間把握を即時にできる「Canvas」登場

デバイスを活用しての空間スキャンが可能に

「Canvas」というアプリケーションが登場した。手持ちのiPadに3Dスキャナーをセッティングし、空間(部屋)を読み込むことで、素早く、空間と物体を把握しCADなどのデータを作り出すことが出来るというわけだ。AR(拡張現実)とも連動でき、離れた場所でも空間や立体の大きさを把握できる技術として注目をされている。


実際にどのように測定するのか?

専用アプリ「Canvas」をダウンロードし、「Structure Sensor」と呼ばれる機器をiPADに取り付けることで準備は完了。空間に対してカメラを向けて把握したい空間を映し出せばスキャンが始まり空間を把握してくれる。機械に不慣れな方や、設計など全く知識のない方もゲーム感覚で利用できることが特徴である。


詳細の機能情報は?

実際に業者に頼んで部屋の立面図を作成すれば、数十万円単位で費用が掛かってくるが、この仕組みを使えばタブレットとスキャナの購入費用で完了するところが肝だ。時間的制約についても、人が行えば何時間もの時間を要するが、この仕組みであれば数十分で完了できることも想定される。スキャンする量に時間が比例するのは当然だが、大幅な時間削減につながることは間違いない。
また、カメラを利用していいるのでカラーでの出力が可能な事も特徴の一つである。


日本でこの技術は何に応用されるのか?

誰でも想像がつくのはリノベーションやリフォームの分野であろう。既存の空間を変更する際に既存のCADなどのデータの作成は必須だ。お願いしたい設計士がいても、物理的な距離でラフデザインや金額を見積もってもらう事も出来ないのが現状である。このようなシステムを活用することで、距離が離れていても簡単に即座に空間を伝達することが出来る。部屋のレイアウトや装飾品、家具に至るまで、購入しなければイメージを持つことが出来なかった、高価な買い物の味方となってくれるはずだ。
ファッション系のツールども人の体系などをスキャンしてバーチャル情報で確認できるような、仮想現実のツールも出てきている。遠隔の地では購入しずらいと感じるものや、依頼しずらい物が依頼できるようになる日は近いのかもしれない。
特に日本は少子高齢化が進んでいることもあり、地方中心にこのような技術を積極的に取り入れていく必要があると考えられる。